理容所・美容所の手続き
さて、開業して2年目の夏、例年の夏とはまた違う状況ではあります。
やはりまだまだ世間的には「行政書士って何をするんですか?」と伺うこともありますので、「では、ブログのネタにしてしまいましょう!」ということで『実はこれも行政書士ができること』をメインテーマに、今週の休日にカットの予約を入れたのを機に第1回目として『理容所・美容所開設届』を紹介します。
『理容所・美容所開設届』、理髪店・美容院を開設(オープン)するときに必要な届出です。開設地を管轄する保健所長に届出ます。
まず流れとしては(理・美共通)(※熊本県によると)
1.施設建設前に保健所に事前相談
2.保健所に理(美)容所開設届を提出
3.保健所の検査確認を受けた後、保健所長が開設検査確認証を交付
(1.)の事前相談はなさってください。構造や設備には基準がありますので、後で手直しが必要になると事業者様の時間・コストがロスしてしまいます。
次に提出書類は、
1.理(美)容所開設届出書
2.健康診断書
3.理(美)容所の平面図
4.理容師・美容師免許証(原本)
5.管理理容師・管理美容師を証する書類(原本)
6.開設者が法人の場合は履歴事項全部証明書(3ヶ月以内)の原本
7.開設者が外国人の場合は住民票の写し
となります。
届出の際に窓口で現金にて『開設確認の手数料』を支払います。¥16,000です。
現地検査ではどのようなところを見られるのでしょう。熊本市によると、
1.居室、休憩室その他作業に直接関係のない場所と隔壁を設けて完全に仕切ること。
2.理容室においては、面積は、待合所を除き、理容椅子1台の場合にあっては9.9平方メートル以上とし、理容椅子2台以上の場合にあっては9.9平方メートルに椅子1台を増すごとに3.3平方メートルを加えた面積以上とすること。
美容所においては、 面積は、待合所を除き、美容椅子2台までの場合にあっては9.9平方メートル以上とし、美容椅子3台以上の場合にあっては9.9平方メートルに椅子1台を増すごとに3.3平方メートルを加えた面積以上とすること。
3.適当な場所に換気装置を設けること。
4.作業場には、手指、器具等の洗浄を行うための洗場及び洗髪を行うための洗場を設けること。
5.洗場は、耐水材料で築造すること。
6.待合所は、美容椅子の数に応じた適当な広さとすること。
7.器具等を入れる容器等は、消毒したものと消毒していないものとに区分し、ごみの入らない構造とすること。
8.外傷に対する救急処置に必要な薬品及び衛生材料を常備し、適正に使用すること。
9.みだりに犬(身体障害者補助犬を除く。)、猫その他の動物を入れないこと。
と、以上のような箇所を確認されます。
現地調査から7日程度で開設検査確認証を交付されますが、あくまでも目安ですので、2週間ほど余裕をもたれたほうがよろしいかと存じます。保健所の方からご連絡がありますので、ご来所のうえ受け取りとなります。
また、確認証は、保健所の検査を受けた証になりますので、店内のお客様から見える場所に掲示をお願いします。
以上で晴れて開業となりますが、その後に増改築などを行い以下のような開設内容に変更が生じた場合は変更の手続きが必要になります。
1.増改築により面積が50パーセント以上増えた場合:新たに開設手続きが必要になります。
2.増改築により面積が50パーセント未満増えた場合:「変更届」を提出してください。
3.作業椅子の台数や位置の変更:「変更届」を提出してください。
以上が、理容所・美容所開設届の手続きとなります。
わたくしも行きつけの美容院にカットの際にお世話になっており、人々の生活衛生になくてはならない理髪店・美容院を熊本で開業して頑張ろう!と意気込んでいる皆様のお役に立てるようにわたくしも頑張りたいと思います!
ご覧いただきありがとうございました。